自分でつけたタイトルにちょっと笑ってしまいましたが、真面目な話です。
数年前からスピリチュアルの世界に「ビジネス」という発想が強固に持ち込まれるようになりました。
それまでは、成功するには引き寄せだの自由意志だのまずは自分を癒すだの言っていた精神世界に、そんなんじゃ今生の成功は無理ですと言わんばかりに、SNSの有効活用法や人脈づくりなどを “コンサル”する人達が出てきました。
そしてそれを利用する人達も出てきました。
この変化によるビフォーアフターを見てきた私にとって、この出来事は良い面と悪い面があったと考えています。
良い面は、やはり現実的なビジネススキルもないと三次元の世界ではやっていけない、「運を引き寄せるためには、現実的な手法や知恵も必要である」と広く行き渡ったことです。
問題点は行き過ぎるとハニートラップ要素ばかり考えることになり、本質を見失うという点です。
スピリチュアルの本質は拝金主義ではなく自己成長による結果としての豊かさであるはずです。この豊かさは金銭とは限りません。
そもそもスピリチュアルは人の欲望を刺激する要素を持っています。書店で精神世界のコーナーに行き、新刊を眺めていてもよくわかります。
現実世界でのスピリチュアルは、あらゆる欲を捨てた仙人のような世界ではなく、人間の欲望を刺激する世界として存在しているのです。
そこを利用しビジネス要素を強めに展開すれば、成功やお金を得ることも不可能ではないかも知れません。
ですがそれは非常に危険な因果律の引き金に手をかけることになります。
「短期の得は長期の損」という言葉をしっかりと覚えておかなくてはいけません。
どんな分野であっても、欲望に支配されると悲惨な結果を招くと思いますが、スピリチュアルの場合そのカルマはより大きくなるのではないかと個人的に思います。
物質ではなく精神で人を陥れようとするほうが罪が大きい。欲しくて手に入れたモノが大したことなかったガッカリは比較的諦めも早くつきます。
でも人に騙されたり、裏切られた時は!? 信頼したほうが悪いのでしょうか!? いいえ、やはり騙すほうが罪が大きいのです。
そのようにならないように気を付けなくてはいけません。欲望にはまると誰でも人が変わってしまう可能性があります。